福岡セミナー講師の刺殺事件に感じたセミナー運営の安全意識の重要性

先日、福岡県でIT関連の男性セミナー講師が、会場のトイレで刺殺されるという非常に痛ましい事件が起きました。(参考記事:日本経済新聞

同じセミナーをする人間として、本当に悲しくなる事件です。

 

犯行動機がどうとか、はてな社がどうとか、色々とニュースなどで報道されていますが、僕は、セミナー運営の安全意識の重要性に改めて気づかされましたね。

 

 

セミナーを運営していくために、最も重要な価値観は、セーフティ(安心・安全)です。

セミナー会場がセーフティであるからこそ、楽しめる場、人が変化する場となります。

そして、ここで意識すべきは、

 

誰にとってのセーフティか?

 

 

参加者にとってセーフティであるというだけでは不十分で、講師にとってセーフティな場所である必要があります。

では、スタッフにとってのセーフティが脅かされても良いのかというと、決してそういうこともなく、スタッフのセーフティもモチロン重要で、さらに言うと会場施設の関係者にとってのセーフティも忘れてはいけません。

もっと言えば、セミナーに関わる人の周りにいる人、例えば、家族や友人、社員やビジネスパートナーにとってもセーフティな場にすることです。

そんなセミナーに関わる全てに人、そして、その周りにいる人にとってセーフティが感じられる場にする意識が、セミナー運営には必要ではないか、と僕は感じています。

 

以前、あるセミナーで、参加者の感情が高まりすぎて、ステージに上がり講師に抱きつこうとしたことがあります。

その時は、そばにいた男性スタッフが間に入り、すぐにステージから降りてもらうことができました。

こうしたことは1人を許してしまうと、次々と上がってきてしまい、講師に怪我をさせてしまいかねませんからね。

 

アンソニー・ロビンズのセミナーでは、講師である彼のセーフティを守るために常にガードマンが張り付いています。

ステージに登る階段があるのですが、そこから誰一人として登ってこないよう守り続けます。

セミナークルーの部屋に来た時も、ガードマンはアンソニーから離れることなく、クルーだからといってアンソニーに近づくことは許されません。

さらに言うと、アンソニーの控室をクルーは知りません。

彼が最大限のパフォーマンスが出来るように、邪魔が入らないようになっているのでしょう。

こうして講師のセーフティが守られているんですね。

 

参加者へのセーフティのため、クルーの配置が変更になったこともありました。

アンソニーのセミナーには3000人以上の参加者がいます。

それらの数の人間が、ドアオープンの時には少しでも良い席を確保しようと、会場を走るわけですから、非常に危険です。

実際に転んで怪我をする参加者もいるくらい。

「走るな!」

と注意したとしても、効果はたかが知れています。

そこで、通路上にクルーを配置。

参加者とハイタッチやハグなどをして、その道を少し塞いだりします。

こうして、走っている人のスピードが少しでも遅くなるように対策をしているんですね。

 

セミナーをしていると、スタッフのセーフティが脅かされることもあります。

例えば、参加者に心無い言葉を投げかけられたり、女性スタッフへのセクハラだったり。

自分の立場を利用して、他の講師のスタッフを奴隷のように扱う質の悪い講師もいます。

こうしたスタッフへのセーフティを守ることも必要です。

 

施設関係者へのセーフティはどうでしょうか?

例えば、支払いが遅れる、時間通りに会場から退出しない、備品を雑に扱う、ゴミが散乱し散らかっている、会場周りに人がたむろい近所迷惑 など、ストレスポイントは沢山あります。

こうしたストレスをかけないということも、意識しておくべきでしょう。

 

関係者の周りの人へのセーフティとは何かと言えば、

「セミナーに関わていること自体が心配」

という状態を無くすことです。

得てして、セミナーというと新興宗教ではないかと思われることも少なくありません。

参加者本人は何の心配をしていなくても、

「私の夫は、変な宗教に入ったのでは?」
「俺の友人は、ネズミ講に引っかかってるんじゃないの?」
「うちの社長は、騙されてるんじゃないか?」

と周りの人が心配してしまうこともあるわけです。

参加者だけでなく、スタッフで関わってもそうなのですが、関係者の周りの人が一切の心配がなく、

「行ってらっしゃい!楽しんできてね!」

と快く送り出してくれる。

そのような状態を作るというのも、セミナー運営には必要なのではないでしょうかね。

 

福岡の事件では、どのようなセミナー運営がなされていたか分かりません。

少人数であれば、ボディガードはおろか、スタッフすらもいなかったかもしれません。

いたところで防げていたかどうかもわかりませんし、それについて、あれこれ言うつもりもありません。

 

ただ、僕が改めて感じたのは、セミナー運営におけるセーフティの重要性。

セミナーを開催するならもっとセーフティを意識した運営をしたほうが良いということです。

それは、身の安全を守る、ということだけではなく、精神的な安全も必要であると、僕は感じます。

ほんの少し意識を向ければ、事前に防げることもあるでしょう。

小規模だから、参加者が少ないからセーフティは関係ないというワケではなく、小規模なら小規模なりのセーフティな運営がありますからね。

こうした意識を持つからこそ、セミナーが楽しめる場になるのではないかと僕は感じています。

セミナーは誰にとっても楽しめる場、そのための安全意識をもって運営していきたいものですね。

 

今回、被害にあった講師の方に、心からご冥福をお祈りいたします。

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